歩くだけでも体重の数倍? ひざにかかる力を考えてみよう

「普通に歩いているだけだから、ひざには体重くらいの力しかかかっていない」
そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし実際には、歩いているときのひざには、体重そのものより大きな力が加わります。
平地を歩くだけでも、ひざには大きな力がかかる
歩行中は、片足で身体を支える瞬間があります。
さらに、身体を前へ進めたり、着地した身体を筋肉で支えたりするため、ひざ関節の内部に加わる力は単純な「体重=ひざへの負担」ではありません。
研究によって数値には違いがありますが、平地歩行では、ひざ関節に体重の約2〜3倍程度の力が加わることがあります。
体重60kgなら「120〜180kg相当」というイメージ
たとえば体重60kgの人の場合、単純に倍率だけで考えると、
歩行時:約120〜180kg相当
の力になる計算です。
もちろん、これは「ひざの上に120〜180kgの重りを載せている」という意味ではありません。
関節内部に生じる力を、体重に対する倍率で分かりやすく表したものです。
階段では、さらに大きな力が加わることも
階段の上り下りでは、平地を歩くとき以上にひざを曲げ伸ばしします。
特に階段を下りるときは、身体が下へ落ちていく動きを脚の筋肉で受け止めながら、一段ずつ身体を支える必要があります。
研究では一例として、
平地歩行 約2.6倍
階段上り 約3.2倍
階段下り 約3.5倍
というひざ関節への力が報告されています。
「階段を下りるときに、ひざが気になる」には理由があります
階段を上るときだけでなく、下りるときにもひざには大きな力が加わります。
身体を持ち上げる「上り」と、身体が下がる動きをコントロールする「下り」。
同じ階段でも、ひざや筋肉の使い方は同じではありません。
そのため、
「上りは平気だけれど下りが気になる」
「階段だけひざに違和感がある」
という方がいても不思議ではありません。
ただし「全員が体重の○倍」ではありません
ここは非常に大切なところです。
ひざに加わる力は、すべての人が同じではありません。
体重だけでなく、
歩く速さ
歩幅
階段の高さ
ひざの曲げ方
筋肉の使い方
足の着き方
身体のバランス
などによって変化します。
そのため、「歩けば必ず○倍」「階段なら必ず○倍」と決めつけることはできません。
だからこそ、毎日の「歩き方」が大切
1歩だけなら、それほど意識することはないかもしれません。
しかし私たちは、一日の生活の中で何度も立ち、歩き、階段を上り下りしています。
その動作を毎日繰り返しています。
だからこそエスコルテーゼでは、ひざだけを見るのではなく、その下にある足元にも目を向けています。
ひざの下には「足」があります
地面に最初に接するのは足です。
足をどのように着いているのか。
左右どちらに体重が乗りやすいのか。
かかと・足裏・つま先をどのように使って歩いているのか。
こうした違いは、歩行時の身体の動きにも関係します。
ひざが気になるときこそ、足元から確認してみる
インソールは、ひざそのものを治療するものではありません。
しかし、毎日歩くときに身体を支えている「足元」を整えるための一つの方法です。
エスコルテーゼでは、足型や重心バランスを確認し、その方の足や靴に合わせてインソールをご提案しています。
ひざが気になり始めたとき、ひざだけではなく「自分はどのように立ち、どのように歩いているのか」を足元から確認してみることも大切です。
※ひざ関節に加わる力は、体格、歩行速度、歩き方、筋力、階段の高さなどによって異なります。本文中の倍率は研究報告をもとにした目安であり、すべての方に当てはまるものではありません!
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