ひざ痛と変形性膝関節症は違う?突然の痛みと見逃したくない初期サイン

ひざ全般

ひざの痛みや違和感の原因・症状・対策をイメージしたアイキャッチ画像
ひざに関する基礎知識や、原因・症状・対策についてわかりやすくご紹介します

「ひざが急に痛くなった」というお客様のお話

先日、ご来店されたお客様から「ひざが急に痛くなった」というお話を伺いました。

日々、お客様とお話しする中で、ひざの痛みについてはさまざまなお声を耳にします。

「以前から少しずつ痛くなってきた」

「昨日までは何ともなかったのに、急に痛みが出た」

「階段を下りるときだけ違和感がある」

このように、痛みの現れ方は人によって異なります。

生活環境や仕事、運動習慣、年齢などによっても、ひざへの負担は違ってきます。

では、ひざの痛みは本当に何の前触れもなく起こるのでしょうか。

もちろん、すべてのひざ痛に前兆があるわけではありません。

しかし、痛みが強くなる前に、身体が小さなサインを出している場合もあります。

今回は、日本整形外科学会や医療機関が公開している資料を参考に、ひざ痛と変形性膝関節症の違い、そして日常生活で気づきたいサインについてお伝えしたいと思います。

そもそも、ひざ痛と変形性膝関節症は違うのでしょうか?

答えは、同じではありません。

「ひざ痛」は、ひざに痛みを感じている状態を表す言葉です。

一方、「変形性膝関節症」は、ひざ関節の軟骨や半月板などに変化が生じ、痛みや腫れ、動きにくさなどが現れる病気です。

つまり、変形性膝関節症は、ひざ痛を引き起こす原因の一つなのです。

ひざが痛いからといって、必ずしも変形性膝関節症とは限りません。

半月板の損傷、靱帯の損傷、腱や周囲組織の炎症、痛風など、ひざの痛みにはさまざまな原因があります。

特に急に強い痛みが現れた場合には、変形性膝関節症だけでなく、ほかの病気やけがの可能性も考える必要があります。

痛みの原因を自己判断せず、必要に応じて医療機関で確認することが大切です。

l※変形性膝関節症と足元の関係については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。変形性膝関節症と足元の関係|負担をインソールから考える

変形性膝関節症は、突然始まるのでしょうか?

変形性膝関節症では、関節内部の変化が時間をかけて進むことが一般的です。

ただし、関節の変化が徐々に進んでいても、ご本人が痛みを感じ始める時期は必ずしも一定ではありません。

それまで気にならなかったひざが、ある日突然痛み出したように感じることもあります。

また、少しずつ違和感が増えていく方もいらっしゃいます。

ここで大切なのは、「痛みが出た日」と「関節に変化が始まった時期」が同じとは限らないということです。

ただし、これは変形性膝関節症の場合の一般的な説明であり、急なひざ痛がすべて同じ経過をたどるわけではありません。

見逃したくない、ひざからの7つのサイン

日本整形外科学会、済生会、東京都健康長寿医療センターなどの公開情報を参考に、日常生活で気づきたいサインをまとめました。

① 朝起きて歩き始めるときに違和感がある

朝起きて最初の一歩を踏み出すとき、ひざが重い、こわばる、少し痛むといった感覚はありませんか。

初期の変形性膝関節症で見られることのある症状です。

② 椅子から立ち上がるときに痛む

長時間座ったあと、椅子から立ち上がる瞬間にひざが痛むことがあります。

しばらく動くと痛みが軽くなる場合もありますが、繰り返すようであれば注意したいサインです。

③ 階段を下りるときに痛みを感じる

平らな道では問題がなくても、階段を下りるときに痛むことがあります。

階段の上り下りは、ひざに大きな負担がかかる動作です。

特に下り階段で痛みを感じることは、変形性膝関節症の初期にも見られます。

④ ひざが重い、腫れぼったい感じがする

はっきりした痛みがなくても、ひざが重い、張っている、腫れぼったいと感じる場合があります。

関節に炎症が起きたり、水がたまったりすることで、このような症状が現れることもあります。

⑤ 正座やしゃがむ動作が以前よりつらい

以前は普通にできていた正座やしゃがむ動作が、少しずつ難しくなっていませんか。

ひざを深く曲げる動作に不便を感じることも、関節の状態を見直すきっかけになります。

⑥ ひざが最後まで伸びにくい、曲げにくい

ひざを真っすぐ伸ばしにくい、以前ほど曲がらないといった変化にも注意が必要です。

痛みだけでなく、関節の動く範囲が狭くなることもあります。

⑦ 歩いているときにひざが不安定に感じる

歩行時にひざがぐらつく、力が抜けそうになるといった感覚が生じる場合があります。

筋力低下や関節の状態など、さまざまな原因が考えられます。

このような症状が続く場合には、医療機関で相談することが大切です。

※普段の歩行や階段の上り下りで、ひざにどのくらいの力がかかるのか気になる方は、こちらもご覧ください。歩くだけでも体重の数倍?ひざにかかる力を考えてみよう

サインがあれば、必ず変形性膝関節症になるのでしょうか?

いいえ、そのようなことはありません。

ここまでご紹介した症状は、変形性膝関節症で見られることがありますが、ほかの病気やけがでも起こり得ます。

また、こうしたサインがなくても突然痛みが出る場合があります。

大切なのは、サインだけで将来の病気を予測することではなく、普段との違いに気づくことです。

「いつもと少し違う」

「最近、階段を下りるのが気になる」

「歩き始めに違和感がある」

こうした変化を見過ごさず、早めに原因を確認することが、ひざを守る第一歩ではないでしょうか。

ひざの痛みを予防するために、日常生活でできること

ひざの負担を考えるうえで、特に大切なのが太ももの筋肉です。

ひざ関節は、太ももの前側にある大腿四頭筋などによって支えられています。

筋力が低下すると、ひざの安定性や動きに影響することがあります。

適度な筋力トレーニング、無理のないウォーキング、体重管理などを日常生活に取り入れることが大切です。

また、急に運動量を増やすのではなく、ご自身の体力やひざの状態に合わせて活動することも心がけたいものです。

ただし、こうした取り組みで、すべてのひざ痛や変形性膝関節症を予防できるわけではありません。

すでに痛みがある場合は、無理に運動を続けず、適切な運動方法を医師などに相談してください。

※ウォーキングを続けるうえで、ひざへの負担が気になる方には、こちらの記事もおすすめです。健康のために歩きたい。でも、ひざへの負担も心配

ひざだけでなく、足裏や歩き方にも目を向けてみませんか?

歩行は、足裏、足首、ひざ、股関節などが連動して行われています。

そのため、ひざだけでなく、足元の状態や歩行時のバランスを確認することにも意味があります。

例えば、靴底の減り方が左右で大きく違っていないか。

靴の中で足が動きすぎていないか。

歩いているとき、左右どちらかに体重をかけやすくなっていないか。

こうした点は、ご自身の歩き方や靴の状態を振り返る手がかりになります。

ただし、靴底の減り方だけでひざの病気を判断することはできません。

エスコルテーゼでは、足圧測定などを通じて足元の状態を確認し、お客様一人ひとりに合わせたインソールをご提案しています。

インソールは、足裏の支持や靴の中での安定性、快適な歩行をサポートするためのものです。

変形性膝関節症を治療したり、ひざの痛みを必ず改善したりするものではありません。

医学的な診断や治療が必要な場合には、整形外科での診察が優先されます。

※足元のバランスとひざへの負担の関係については、こちらの記事でもご紹介しています。ひざへの負担は足元から?歩き方や姿勢との関係

ひざからの小さなサインを見逃さないために

ひざは、私たちが毎日歩き、立ち上がり、生活するために欠かせない関節です。

痛みが突然現れる方もいれば、少しずつ違和感が増していく方もいらっしゃいます。

その違いにはさまざまな要因が関係しており、誰もが同じ経過をたどるわけではありません。

だからこそ、普段からご自身のひざの状態を知り、小さな変化にも関心を持っていただきたいと思います。

痛くなってからだけでなく、痛くなる前から身体をいたわる。

その習慣が、これからも快適に歩き続けるための助けになると考えています。

「歩きやすさは足裏から」

エスコルテーゼは、皆様の一歩一歩を足元からサポートしてまいります。


医学的な情報について

本記事では、変形性膝関節症やひざ痛の一般的な症状について、以下の医療機関・専門団体が公開している資料を参考に、独自の文章で要約しています。

・日本整形外科学会「変形性膝関節症」

・済生会「変形性膝関節症」

・東京都健康長寿医療センター「変形性膝関節症」

なお、インソールに関する説明は、エスコルテーゼの製品設計や足元のサポートについての考え方であり、特定の疾病の治療効果や症状の改善を保証するものではありません。

突然強い痛みが出た場合、ひざが赤く腫れたり熱を持ったりする場合、発熱を伴う場合、体重をかけられない場合などは、早急に医療機関を受診してください。

ひざの痛みや違和感が続く場合にも、整形外科で相談することをおすすめします。

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