肩こりの原因とは?日本人と肩こりの歴史から考える体のバランス

「肩が重い」「首から肩にかけて張っている」「長時間座っていると肩がつらい」。
肩こりは、私たちにとって非常に身近な体の悩みのひとつです。
ところが「肩こり」という言葉や感覚は、昔から現在とまったく同じように使われていたわけではありません。
今回は、肩こりが起こる主な原因と、日本における「肩こり」という言葉の歴史、そして足元や姿勢との関係について考えてみます。
肩こりはなぜ起こる?
人間の頭は成人でおよそ4〜6kg程度あるとされ、その重さを首や肩周辺の筋肉が支えています。
普段はあまり意識しませんが、頭を支え続けるだけでも首や肩には負担がかかっています。
さらに、長時間のデスクワークやスマートフォンの操作などで頭が前に出た姿勢が続くと、首や肩周辺の筋肉にかかる負担が大きくなりやすくなります。
肩こりには一つだけではなく、さまざまな要因が関係すると考えられています。
・長時間同じ姿勢を続ける
・パソコンやスマートフォンを長時間使用する
・運動不足
・目の疲れ
・精神的な緊張やストレス
・睡眠不足
・冷え
・姿勢や体の使い方のクセ
「肩がこるから肩だけに原因がある」とは限りません。
「肩こり」という言葉はいつからある?
肩の張りや重さに似た症状そのものは、当然ながら昔の人にもあったと考えられます。
ただし、現在のような「肩こり」という言葉が一般的に広まったのは比較的新しいとされています。
よく知られているのが、夏目漱石の小説『門』です。
1910年(明治43年)に発表された『門』には、「肩が凝る」という表現が登場します。
そのため、夏目漱石が「肩こり」という言葉を作った、あるいは最初に使ったという話を耳にすることがあります。
しかし、漱石がこの言葉そのものを発明したと断定することはできません。
明治時代にはすでに「凝る」という言葉が体の張りなどを表すために使われており、漱石の作品などを通じて「肩が凝る」という表現が広く知られるようになった、と考える方が自然でしょう。
昔と現代では肩への負担も変わっている
明治時代と現代では、生活環境が大きく異なります。
現代ではパソコン、スマートフォン、タブレットなどを見る時間が増え、長時間座ったまま仕事をする人も少なくありません。
画面を見るために頭が前へ出たり、背中が丸くなったりする姿勢を長時間続けることもあります。
便利になった一方で、体を動かす機会が少なくなり、同じ姿勢を長時間続けやすい生活になったともいえます。
こうした生活習慣も、現代の肩こりを考えるうえで無視できないポイントです。
肩だけではなく「姿勢」も見てみる
肩こりが気になると、肩を揉んだり、ストレッチをしたり、お風呂で温めたりする方も多いと思います。
もちろん、肩周辺をケアすることも大切です。
一方で、姿勢は首や肩だけで作られているわけではありません。
立っているときには、足元から膝、骨盤、背骨、そして頭までが連動しながら体を支えています。
例えば、立っているときの重心位置が変われば、それに合わせて膝や骨盤、上半身の位置も変化します。
そのため、肩周辺だけを見るのではなく、「普段どのように立っているのか」「左右どちらかに偏っていないか」といった全身のバランスに目を向けてみることも大切です。
足元から姿勢を考えてみる
エスコルテーゼの催事では、足型・重心バランスの測定を行っています。
実際に測定してみると、自分ではまっすぐ立っているつもりでも、左右差や前後の重心位置などに気づくことがあります。
インソールは肩こりそのものを治療するものではありません。
しかし、毎日体を支えている「足元」を自分に合わせて整え、立ち方や歩き方を見直すことは、姿勢や体全体のバランスを考えるきっかけになります。
肩だけを見るのではなく、
「足元から頭まで、体全体で考えてみる。」
肩こりが気になっている方は、一度ご自身の足元や立ち姿勢にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
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